東京・四谷にありますクロワール幼児教室です。成長が著しい2歳・3歳の時期を丁寧にサポート、非認知能力を重視した上で、小学校・幼稚園受験の基盤づくりも行っています。
仕事でパンパン、家事は手抜き。
日常生活がどんどん雑になってきているこの状況で、果たして子どものお受験は目指せるの?
合格者の体験談を読んでみれば、そこには我が家とはかけ離れた「丁寧な日常生活」が…。
そもそも我が家には無理?
近年の小学校受験ブームの背景には、このような気持ちになっておられるご家庭も多いはず。
しかし、後から後悔したり、仕事をしているから仕方ない…と、
他責の考えに向かう前に、一度考えてみませんか。
受験の準備として本当にやらなければならないことは何なのか。
学校側は試験を通して何を見ようとしているのか。
受験をするもしないも、大切なのは、納得した上で「決める」ことです。
親の生活習慣がお受験とかけ離れている
小学校受験は親の受験とも言われるほど、親の生活態度や教育に対する姿勢が問われます。
付け焼き刃の暗記でどうにかなる試験ではなく、日々の家庭での生活習慣が問われるということ。
子どもの成長を支える家庭環境や親の考え方を、学校側が重視していることの表れです。
もちろん、お教室に通うことで、整えていける部分も多分にあるのですが、
「家庭のあり方が問われる」となると、そもそも我が家には無理?と、不安になってしまうこともあるでしょう。
しかし、お受験には興味がある、子どもが6年間過ごす環境は選びたい。
このような気持ちがあるのなら、諦めるのはまだ早いかもしれません。
お受験の準備に時間が必要な理由
「年長になってから、駆け込んでおいでになっても、ちょっと難しいかもしれません」。
お受験対策を行っている先生方から、時に聞こえてくるフレーズです。
初めてこの考え方に触れた時には、「えっ?幼児にそんなに長い時間、受験勉強をさせるの?」と、
筆者自身驚いたことを記憶しています。
しかし今は、先生方がこうおっしゃる理由がよくわかります。
お受験の準備とは、〇〇ができるようになるというスキル面だけではなく、
日々の生活習慣を整えていくということ。
親の習慣を起点とした家族全体の生活習慣を見直していく必要がある場合には、確かにある程度の時間が必要です。
当然、家庭によって必要な準備期間は異なりますし、学校側の考え方次第という部分もあるため、一概に「◯年が必要だ」とは言えませんが、新たな習慣を身につけるには、ある程度の時間が必要なのです。
親子で生活習慣を整えていくための心構え
では、親の生活習慣が現状不満足な状態でも、お受験できるのでしょうか。
もちろん、答えはYes!です。
しかし、その際に重要な「心構え」があるように思います。
単に時間をかければいいというわけではなく、お金をかければ合格できるということでもありません。
準備をするプロセスで、是非意識をしていただきたい「心構え」をご紹介します。
なぜ、その行為が大切なのか理解する
生活習慣として見られる可能性があるポイントをいくつか書き出してみると…、
脱いだ靴は揃える
使ったおもちゃを片付ける
自分の荷物を所定の場所に片付ける
足を揃えてきちんと座る
手を挙げる時の姿勢
タオルやハンカチをきちんと折りたたむ
衣服の脱着
机の上をきれいに保つ
物が落ちた時の拾い方
ゴミの捨て方、処分の仕方
飲み物がこぼれた時の対処
食事の準備のお手伝い
花や観葉植物の水やり…
生活とは生きること。
ここには書ききれないくらい、ありとあらゆるポイントが挙げられます。
一つひとつを覚え込もうとすると、きっと「そんなの無理!」という気持ちに…。
しかし、大切なのは「なぜ、こういったことが必要なのか」を理解すること。
根幹となる考え方を理解すれば、一つひとつの望ましい行為を覚え込む必要もなく、
自ら考えてできるようになっていくはずです。
「別に、どう座ったっていいじゃない」「どう拭いたっていいじゃない」と思われるかもしれませんが、自分の周りをきれいに保とうとする意識やルールの理解、整理整頓の感覚や、自然に対する関心、責任感等は、こういった日常的な行為を丁寧に行うことを通して育っていきます。
「学校側が求めるから」ではなく、「整った生活習慣は重要である」と理解することで、
より楽しく、よりスピーディに、新たな習慣を身につけていくことができるようになります。
親も実践する
親がやっていないことを子どもだけに求めるのは、もちろん論外。
また、親が評価者となるのもやめましょう。
「学ぶ」は「真似る」。
子どもは親を見ながら学んでいくのです。
口だけ出すのではなく、親も一緒になって実践することを心がけましょう。
「こうやって拭いたら、もっときれいになるね」
「こうやって畳んだら、使う時に気持ちよく使えるね」
「こうやって履いたら、素敵に見えるね」
「こうやって片付けたら、皆が心地よくなるね」
「こうやって捨てたら、地球に優しくいられるね」
親は完璧である必要はありません。
指導者や評価者である必要もありません。
子どもと一緒に、もっと素敵なあり方をみつけ、「一緒にやってみよう」からスタートしてみてください。
大好きな親御さんと一緒に取り組むことで、子どもにとっての楽しさは倍増するはず。
学びの起点は楽しさです。
「ポジティブな側面」に注目
試験が近づいてくると、親の焦りはどんどん膨らみます。
うまくいなかいことが出てくると、「そもそも、我が家には無理だった」
とネガティブな気持ちにもなってしまいがち。
しかし、お受験の準備に完璧はありません。
完璧を目指して、ネガティブな部分を探し出すのではなく、ポジティブな側面に目を向けてください。
子どものいいところ、子どもの頑張っているところを見つけて言語化しましょう。
今何ができていて、どんなことを頑張っているのか。
今、どのような力が成長しつつあるのか。
今の姿だけではなく、「成長しつつある姿」にも是非目を向けてください。
子どもの可能性を信じる親なのか、子どもの評価者となっている親なのか。
学校側が求める家族像を推測してみれば、きっと自ずと道は開けてくることでしょう。
受験後も役立つお受験の準備
お受験には興味があるが、準備期間が子どもにとっては無駄な時間なのではないか…。
厳しい受験故に、決断の背後には、お受験への興味と相反する気持ちが出てくるかもしれません。
確かに、受験準備にはある程度の時間が必要ですが、
しかし、その時間は「試験に合格するため」だけのものではありません。
物事の考え方、人としてのあり方は、お受験をした後にこそ役立ってくるものとも言えるでしょう。
合格だけのために準備をするのではなく、この子の人生、我が家のあり方として「あったら素敵だな」と感じることを、今整えていく。
このような気持ちで受験に向かうことができれば、きっと子どもにとっても親御さんにとっても、よりよいプロセスを辿れるように感じます。
親も子も成長する主体です。
今の状況で判断するのではなく、後悔なき道を選んでください。
受験をするもしないも、大切なのは、納得した上で「決める」ことです。
記事執筆
江藤真規
https://saita-coordination.com/
親も一緒に育っていく2歳からの学びの場
クロワール幼児教室
https://croire-youjikyousitu.com/
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