東京・四谷にありますクロワール幼児教室です。
成長が著しい2歳・3歳の時期を丁寧にサポート、非認知能力を重視した上で、小学校・幼稚園受験の基盤づくりも行っています。
思いが通らないと不機嫌になる子どもに、どう対応する?
「もう、いいよ!」「ママなんて知らない!」「ママなんか大嫌い!」。
最近、思いが通らない場面で、我が子がこんなことを言い出すように…。
親心としては、腹も立つでしょうし、心配でしょうし、
何よりどう対応すればいいのか、お困りのことと思います。
そんなことを言うのは違うこと、言葉が相手を傷つけることを説明しようとしても、
拗ねてしまった子どもの耳には何も届きません。
全力でバリケードを作る子どもに、どう対応すればいいのでしょう。
子どもの不機嫌には理由がある
きっかけは大したことではないんです。
幼稚園からの帰り道に見つけた、ダンゴムシ。
飼いたいと言うから、「ダンゴムシなんか飼えないよ」と言ったら怒り出した。
食事の時間だから、テレビを消すのは当たり前。
それでも、グズグズ見ているので、「もう、消すよ」と言ってテレビを消したら、
「ママなんか大嫌い」になってしまった。
こういった場面で、親の対応は二分されるように思います。
このくらいのことで、怒り出すのは、子どものワガママ。
ワガママは今のうちになおさないと!
私ももっと強い態度で子どもに接しよう。
子どもの気持ちを大切にしないといけないのかな
私の都合ばかりでなく、もう少し子どもの意見も取り入れてあげよう。
しかし、子どもの不機嫌に安易に対応してしまうのは、少し危険かもしれません。
不機嫌になるには、何らかの理由があるからです。
その理由を置き去りにして、「不機嫌」を急いで解消させようとしても、
その後も次々と不機嫌が飛び出して来てしまいます。
「なんで、こうなったの?」と不機嫌になった理由を考えてみましょう。
親も人間。
理不尽なことを言われれば、怒りも湧いてくるでしょうが、
子どもと同じ土俵に立っても、何もいいことはありません。
子どもの不機嫌へのNG対応
子どもの不機嫌への、具体的対応をご紹介する前に、
「やめておいた方がいい」と思われるNG対応をいくつかご紹介しましょう。
- 子どもの言う通りにする
- お父さんに言うからね!等、自分以外の力に頼る
- 真っ暗にする等、怖がらせてその行為をやめさせる
- 「お母さんは絶対」と自分の意見を押し付ける
- 「好きにしたら」と子どもを放置する
もちろん、場面によっては必要な対応もあるかもしれません。
しかし、これらの対応は、その後の親子関係に支障をきたす可能性があります。
「子どもの心を育む」という観点で、やめておいた方がいいかもしれません。
子どもの不機嫌への対応の工夫
子どもの不機嫌にどう関わるか。
ここでは親にできる対応の工夫を5点紹介します。
不機嫌の理由を決めつけない
冒頭に挙げた事例、子どもが不機嫌になったのは、「ダンゴムシを飼わせてもらえなかったから」と
決めつけていませんか?
人は、それまでに経験してきたことや、見聞きしてきたことで、
「こうに違いない」と決めつける傾向があります。無意識の思い込みです。
しかし、本当の理由は、そうではないかもしれないんです。
- 「ダンゴムシなんか」と言った、その言い方が嫌だった。
- ダンゴムシが可愛そうだと思った。
- 飼えなくても、もう少しだけ見ていたかったのに、強制的にその場を離れなければならなかったのが悲しかった。
子どもは、子どもなりに色々と感じています。
考えています。
自分の思い込みで、子どもの不機嫌な理由を決めつけてしまうと、
子どもには、「どうせわかってもらえない」という気持ちだけが残ってしまいます。
不機嫌の理由は様々。
自分の思い込みで、決めつけないようにしましょう。
思いを吐き出させてあげる
「ママなんか大嫌い」には、少しだけ心の余裕をもって対応しましょう。
- 「そうか、嫌いになっちゃったんだ。悲しいな。ママは〇〇ちゃんのこと大好きなんだけどな」
- 「どうして嫌いになったのか、お話してくれるかな」
- 「ママは〇〇ちゃんの心の中を知りたいから、一つだけ教えてくれる?」など、
不機嫌には、何か理由があるのです。
そんな理由を吐き出させてあげましょう。
ゆったりとした声で、できればスキンシップを取りながら、聴くことができるといいですね。
ひどい言葉を言ってくるかもしれませんが、「そう感じているんだね」と、共感しながら聴いてあげます。
気分を変えるためには、今の感情を吐露させてあげることが必要です。
質問をする
子どもの気持ちを聞く際には、「質問」を意識してみましょう。
自分の心の中を話すのは、大人にとっても難しいもの。
質問や、時には「こういうことかな?」と例えをはさみながら、子どもの心に近づいていってみてください。
- 〇〇ちゃんは、本当はどうしたかったのかな?
- ママには何を伝えたかった?
- ママの言いたかったこと、どんな風に伝わっていた?
質問をするには、環境づくりも大切です。
気分が落ち着いてから、美味しいおやつでも準備してから、ゆったりと質問をしてみてください。
対話につなげる
対話と会話は異なります。
対話とは、共通のゴールに向かっていく話し合いのこと。
親子が向かいたいのは、互いの気持ちをわかり合い、誤解があれば修正し、
そして心と心のつながりを回復させることでしょう。
かんたんに言えば、仲直りということです。
質問で出てきた子どもの意見に対して、自分の考えも伝えましょう。
その際には、Iメッセージで伝えることが大切です。
- 教えてくれて、有難う。ママはこんな風に思っていたんだ。
- ママが伝えたかったのは〇〇だったんだ。
- 急いでいたから、言葉が足りなかったかもしれないね。それはごめんね。
親だって間違えることがありますし、間違った際には謝ることも大切です。
対話を通して、そんなことも、子どもが身につけていけるといいですね。
「これから」の楽しみを作る
落ち込みは、回復の始まり。
心の中を吐露して、互いの気持ちを確かめ合うことができたら、「これから」に目を向けていきましょう。
不機嫌はこれにて終了。
気持ちを切り替えるタイミングです。
- じゃあ、一緒におやつにしようか!
- よし、一緒にご飯つくっちゃおう!
もしかすると、子ども以上に、親の方が気持ちの切り替えには、意識が必要かもしれませんね。
終わったことは、後から蒸し返さない。
こんなことを心の片隅に置き、今日もお子さんの笑顔を沢山見つけてみてください。
記事執筆
江藤真規
https://saita-coordination.com/
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