東京・四谷にありますクロワール幼児教室です。
成長が著しい2歳・3歳の時期を丁寧にサポート、非認知能力を重視した上で、小学校・幼稚園受験の基盤づくりも行っています。
それって本当?
仲良しのAちゃんは、勝ち気な性格。
うちの子は大人しいから、いつもAちゃんの言いなり。
それでもAちゃんにくっついているから遊ばせているけど、いつもやられっぱなしでは、
いい影響はないし、本当は楽しくないのかもしれない。
もっと他の子と遊んでもらいたいんだけどな…。
子どもの人間関係は、親には気になるテーマです。
子どもの様子を見ながら、あれこれ考えてしまいます。
我が子が自己発揮できていない?我慢している?
徐々にAちゃんへの眼差しは厳しくなっていってしまいます。
しかし、それって本当?
本当にAちゃんは、子どもにとってよくない影響を与えているのでしょうか?
イヤイヤ期真っ最中の我が子。
この時期は、何でも嫌がる時期。
厄介だけど、3歳になるまで待つしかない。
今日も朝からイヤイヤが全開。
真に受けていたら自分がイライラしそうだから、「はい、はい」と適当に聞き流しておこう。
確かに、自我の目覚めの時期は、子育てが難しくなる時期です。
まだ、自分の気持ちを表現するに十分な言語力がないため、対話をするのは難しい。
とりあえず、受容(しているふり)するのが一番。
しかし、それって本当?
本当に対話をすることは難しいのでしょうか。
状況から察するに、確かに「Aちゃんとは遊ばせない方がいい」、
「イヤイヤ期には何を言っても無理」と思える環境なのかもしれません。
しかし、子どもの気持ちを聞く前に、親の想像で決めつけないで欲しいのです。
理由は、大好きな親御さんに決めつけられると、本当にそういう気持ちになってしまうから。
言葉が持つ大きなエネルギーは、人の心を簡単に変えてしまいます。
「決めつけ言葉」が表れる背景
一つの事実に対して、私たちは自分なりの解釈をしています。
そして、その解釈は「〇〇に違いない」と、「決めつけ言葉」となって表れます。
では、どのようにして人は「決めつけ」を行うのでしょうか。
これまで見聞きしてきた経験や、持っている知識。
決めつけは、こういったこれまでの経験や知識に基づき、無意識に行われます。
Aちゃんが我が子の玩具を取りあげる光景を何度か見た
⇒
Aちゃんは「いつも」我が子の玩具を取りあげる
Aちゃんは、また我が子の玩具を取りあげるに違いない
我が子は2歳、イヤイヤ期にあるのかよく反抗する
⇒
反抗するのはイヤイヤ期だからに決まっている
また、イヤと言うに違いない
確かに、今まではそうだったのかもしれません。
しかし、今日もそうだとは限りません。
さらに、明日もそうだなんて、誰にもわかりません。
子育ての日常は、こういった「決めつけ言葉」に溢れていることを自覚し、
「決めつけ言葉」が、ネガティブな影響をもたらしている場合には、
意思的に排除していく必要がありそうです。
決めつけられると、そうなんだと思ってしまうから。
決めつけられると、自分の気持ちが隠れてしまうから。
決めつけられると、思考が発展的にならないから。
決めつけられると、可能性に蓋をしてしまいかねないからです。
https://croire-youjikyousitu.com/event-202403/
本当の気持ちを知るための工夫
「決めつけ」から離れるためには、事実を確認すること。
子どもの本当の気持ちを知るということです。
たとえ幼少期の子どもであっても、まだ言葉を話さなくても、
それでも子どもの気持ちを知ろうと歩みよることは重要です。
3つの工夫をご紹介しましょう。
□ 傾聴する
子どもに何か教えようとすれば、しつけようとすれば、どうしても、言葉数が多くなってしまいます。
しかし、子どもの気持ちを知るためには、「聴く」ことがスタート。
心を傾けて、子どもの言わんとしていることを聴く、「傾聴」を意識しましょう。
「この子は何を言いたいのだろう」と、推測しながら耳を傾けます。
アイコンタクト、相槌、うなづき、オウム返しを意識すれば、子どもは心の内を語ってくれるようになるかもしれません。
「そうか、悲しかったんだね」「なるほど、そこが楽しかったんだ」と、
気持ちの代弁をしながら聴いていくと、更に子どもは気持ちよく、話をしてくれるでしょう。
たとえ、たどたどしい言葉であっても、表情豊かに沢山話をしてくれれば、
子どもの本当の気持ちに近づくことができるはずです。
□ 質問する
心の中はいつも混雑しています。
頭の中も常に渋滞状態です。
何から話していいのかわかりませんし、何を伝えたいかさえもわかりません。
特に幼少期の子どもは、その時々の感情が先立ち、
相手に伝わるように表現する術を、まだ持ち合わせていません。
自分の気持ちを整理して伝えることだって、当然難しいのです。
「質問」が役立ちます。
共感的に寄り添った上で、質問を投げかけると、より一層子どもの気持ちを知ることができるようになります。
「本当はどうしたかったの?」
「〇〇ちゃんの気持ちを教えてくれるかな?」
質問をすることで、思考は整理されます。
そして、本当の気持ちにアクセスしやすくなります。
ただ、ここで絶対に意識しなければならないことがあります。
それは、子どもからの返答は「必ず一旦は受け止める」ということ。
「Aちゃんが好き、Aちゃんと遊びたい」と、
もしかもすると親の意に反する返答が返ってくるかもしれませんが、
そこで否定するのはNGです。
「そうなんだね」と、一旦は子どもの気持ちを受け入れましょう。
□ 観察する
幼少期の子どもは、自分の気持を言語化するのがまだ難しい時期にあります。
「観察」をしましょう。
子どもの表情や態度を観察し、その背景に目を向けます。
言葉にならない声を探ります。
さらに、本当の気持ちは、決して言語で伝えられるだけではありません。
言葉にできない、したくない気持ちだったあるのです。
そういった時には、察する、汲み取ることが大切です。
無理に言葉にさせずに、ただ隣に寄り添ってあげることで、
十分受け止めることができるでしょう。
子育てには、観察眼が必要ということです。
言った、言わないという世界ではなく、丁寧に観察し、そして察する世界観。
だからこそ、言語、非言語両方とも使っていきましょう。
「わかってもらった」という経験が、子どものさらなる成長を促します。
処方箋は一つではない
子どもは親の都合に合わせて生きているわけではありません。
ですから子育ての日常は、思うようにならないことで溢れています。
過去のうまくいったやり方は、確かにその時には役立った経験でしょう。
しかし、だからといって、毎回同じやり方が役立つとは限りません。
一つひとつの「難しさ」への処方箋は異なるということです。
だからこそ、子どもの「いまここ」を見ていきましょう。
自分の中で、無意識な決めつけが起きやすいことを自覚し、だからこそ、
子どもとの関わりを大切にしていって頂きたいと思います。
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