クロワール幼児教室

子どもの「しつけ」に必要なステップ

東京・四谷にありますクロワール幼児教室です。
成長が著しい2歳・3歳の時期を丁寧にサポート、非認知能力を重視した上で、小学校・幼稚園受験の基盤づくりも行っています。

「これでいいのかしら、私の子育て」。
自我が育ち、自己主張が始まるのはとても嬉しいこと。
しかしこのころ、親にとっての子育ては、少しだけ難しい時期に差しかかります。
イヤイヤ期の始まりは、子どもの「しつけ」という新たな取り組みの始まりです。

全ての行動に意味がある


「投げてはいけないよ」といつも伝えているのに、機嫌が悪くなると、
何でもかんでも投げてしまうAちゃん、2歳。

特に保育園に行きたくない日は、玄関で泣きながら靴を投げ飛ばしてしまいます。

最初は「やめようね」と優しく伝えていた言葉も、いつの間にか「いい加減にしなさい!」に。
泣き叫ぶ子どもをベビーカーに縛り付けて、なりふりかまわず保育園に走る朝、
保育士さんからの「今日も大変でしたね」という言葉に、お母さんは涙を流してしまいます。

しかし、子どもの行動には、意味があるのです。
靴を投げとばすのは、Aちゃんの何らかのメッセージ。

お母さんの気持ちも痛いほどわかりつつ、最悪な事態を免れるためには、
「この行動はどんなメッセージなんだろう」と考えてみる習慣が役立ちます。

子どもの心の内側を感じるとるスキル


全てを言葉にできない幼少期の子どもとの関わりには、心の内側を推測するスキルが必要です。

聴くことです。
バーバル、ノンバーバル、両方を使いましょう。


まずはスキンシップ。
好ましくない行動を取る背景には、子どもの気持ちの苛立ちがあるのでしょう。
スキンシップをとって落ち着かせてあげることが大切です。


親だって人間。
自分の気持ちを落ち着ける必要もあるでしょうが、ここは深呼吸して何とか我慢。
急がば回れで、先に子どもを落ち着かせた方が事態は好転するでしょう。

話ができそうな状況になったら、アイコンタクト、うなづきやあいづちをしながら、子どもの話に耳を傾けます。

「そうか、もう少しお家にいたかったんだね」等、子どもの言葉を繰り返すと、
徐々に子どもは自己開示をしてくれます。

何がそんなに嫌だったのか、心の内側にアクセスすることができるかもしれません。

子どものしつけに必要なステップ


しかし、難しいのはここからです。
子どもの気持ちを聞いたとて、受け入れられることとそうでないことがあるからです。
「投げてはいけない」ことは、しつけとして伝えていかねばなりません。

しかし、心を鬼にしたところで、上手なしつけは難しく、いえ、鬼にすると、
なおさらしつけは難しくなってしまいます。

しつけとは伝えること。
繰り返し、何度もなんども伝え続けていく心持ちが必要です。

子どものしつけを3つのステップで考えていきましょう。

 1.子どもの気持ちを共感的に聴く


先にも書いた通り、子どもの行動には意味があります。
その意味をわかってあげることが、最初の一歩です。
「何をやっているの!」といきなり正そうとしても、うまくいきません。

「何が嫌だった?」

「保育園に行きたくない」

「そうか、そういうこともあるよね。どうして保育園に行きたくなかったかな?」

「お家にいたかった」

「Aちゃんは、お家が大好きだもんね」

共感的に寄り添うことで、親子の間に気持ちのつながりを作ります。

しつけ、つまり伝えたいことを伝えるためには、この基盤が整っていることが最重要です。

 2.どうしたらいいか考えさせる


それでも、保育園には行かねばなりません。
どうしても、行かねばならない事情を伝えましょう。

その上で、どうすればいいかを考えさせる、あるいは一緒に考えます。
そして、子どもの考えが望ましい考えでなくても、一旦は受け入れてあげましょう。

さらに、少しだけでも譲歩できる部分があるなら、それも取り入れてあげると、子どもの納得感は高まります。

「Aちゃんの気持ちを教えてくれてありがとう。
 でもね、お母さん、仕事に行かないといけないんだ」

「やだやだやだ」

「そうだよね。お母さんも困っちゃったな。
 でも、会社でお約束があるんだ。
 どうしたらいいかな」

「後で行ったらいい」

「そうか、それはいい考えだね。
 じゃあ、あの時計が5になるまで、
 会社の人に待ってもらってもらうように頼んでみね」

自分の意見を受け入れてもらったことで、子どもの心のモードは変わったりします。
頑なに拒絶していた保育園であっても、もしかもしたら「行く」となるかもしれません。

しつけには根気がいることを前提に、子どもを信じて対応してみましょう。
そして、こういった事態にも対応できるよう、常に「少しだけは待てる」状況を作っておくことも得策です。

 3.なぜいけないかを理由とともに教える


互いの気持ちがつながり、子どもの気持ちが少しだけ落ち着いた後、
「しつけ」はいよいよ大切なことを伝えるステップに入ります。
なぜ、その行為がよくないかを、理由とともに伝えます。

「Aちゃん、これからは靴を投げないようにしようね。
 なぜ投げてはいけないかというとね、
 もしも靴が跳んでいった先に誰かがいたら、怪我をしてしまうでしょう。
 投げるってね、すごい強いパワーなんだ。
 投げるとAちゃんが思ってもないところに飛んでいったりするんだ。
 だから、やめようね」


ダメなものはダメ、と有無を言わさずにやめさせようとしても、2歳、3歳の子どもには、
まだルールの理解が難しく、気持ちが追いついていきません。

しかし、その行為がどのような結果をもたらすか、
周囲にはどんな影響を与えるかを丁寧に説明してみれば、
子どもはその後をイメージし、「危ないからやめよう」となるかもしれません。

しつけとは時間のかかる営みです。

一度言ったからといって、すぐに子どもの態度が変わることはないでしょうが、
伝えた言葉はきっと子どもの心の中に残っているはず。


3つのステップを意識しながら、今だから伝えたいことを、繰り返し、繰り返し伝えてみてくださいね。

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