2歳・3歳から始める学びの習慣づくり−主体的な子どもを育てる
子どもの「イヤ」への返答の仕方
イヤイヤ期の子どもへの望ましい対応
日々、子どもは驚くほど成長し、
毎日新しい表情を見せてくれます。
立った!
歩いた!
ママって言った!
子どもの「はじめて」は、親にとって最高の喜び。
夜の睡眠時間が多少短くとも、
子どもの可愛らしい姿を見れば、
頑張る気持ちが湧いてきます。
ところが、そんな子どもの様子が少しずつ変わり
対応に悩まされる時期がやってきます。
個人差はありますが、1歳後半ころからでしょうか。
いわゆる「イヤイヤ期」の訪れです。
自己主張の表れです。
親が何かを提案しても、「イヤ」と拒否してきます。
「ママ、イヤ」
「パパ、イヤ」と
一緒にいることも拒否してきたりします。
可愛らしくも、「なぜ?」と思ってしまうこともあるでしょうが、
これは「何でも自分でやってみたい!」という気持ちの表れ、
つまり成長をしている証です。
何でも自分でやりたいのにうまくできない、
伝えたいことがあるのにうまく伝わらない、
だから「イヤ!」となってしまう…。
こんな時には、子どもの気持ちを理解し、
子どもを尊重した上での対応が求められます。
もちろん、大切なことは伝えます。逆に、子どもを批判し、否定するような対応をすれば、
せっかく生まれてきた自我が育たなくなってしまいます。
更に、親が子どもの言いなりになってしまえば、
自分をコントロールすることも、
新しいことを柔軟に知る姿勢も育たなくなってしまいます。
ここは、親力が求められる場面かもしれませんね。
子どもの「イヤ」への対応の仕方−3つのポイント
子どもの「イヤ」への適切な対応の仕方を
3つのポイントで見ていきましょう。
受容する
子どもの言葉や態度に、過敏に反応しないようにしましょう。
子どもはまだ言葉を話し始めたばかり。
知っている少数の言葉をつなぎ合わせているだけです。
イラッとする気持ちは
「この子も成長しているな」に置き換えていきましょう。
「そうか、〇〇ちゃんはそう思うんだね」
と返答すれば大丈夫。
子どもから投げらたボールは
すべて一旦受け止める感覚をイメージしてみてください。
何でも受け止めてくれる親の存在は
子どもの心に安心感と自信をもたらします。
受容とは、子どもを丸ごと受け入れること。
イヤイヤ期には、子どもの受容を更に意識し、
子どもにとっての安心・安全な場作りをしてください。
②沢山の「できた」を経験させる
イヤイヤ期の子どもは、何でも自分でやりたいんです。
ですから「自分で!」という子どもの気持ちを尊重し、
日常生活の中で沢山の「できた!」という体験をさせてあげましょう。
それでも、この時期の子どもは
やりたいと願うことと、実際にできることにギャップがあるため
「イヤ」となってしまいます。
子どもの「できた」を実現するためには、
少々のサポートが必要です。
すべてを一人で行わせることが大切なのではなく、
子どもが「自分でできた」と思えることが大切だからです。
子どもが「できた」を経験させるための
サポートを見つけて、そっと手助けをしてあげましょう。
そして、「できたね!」と言葉をかけてあげてください。
子育てに焦りは禁物。
ゆっくりと子どもの自立心を育てる基盤を作ってください。
③自分で決めさせる
この時期にもう一つ意識して頂きたいのが
「自分で決める」経験です。
自分のやりたいことが出てくるとは、
自分なりのこだわりが出てきたということ。
親の言う通りという習慣を作るのではなく、
「自分はどう思うのか」という意識を育てていきましょう。
自己決定できるという、大切な力の基盤となります。
自分で考え、自分で判断し、そして自分で選び納得する。
自立した自分の人生を自分らしく生きるためには、
不可欠でもあるのが自己決定力です。
また、自己決定するとは、
自分と向き合い自分を理解し自分を尊重する(大切にする)行為です。
見方を変えれば、自分の考えから始まる行動に責任を持つ
というとでもあります。
誰かのせいにする他責の人生ではなく、
自分の責任で生きる自責の人生を生きるためにも
必要な力と言えますね。
「自分で」が始まるころから、
このような力の基盤を育てることができれば、
自立・自律的な人生を拡げていくことができるようになるでしょう。
自分時間を確保し、自分の状態を整える
このように考えてみると
子どものイヤイヤ期は、その後の成長につながる
とても大切な時期であることが分かります。
とは言え、親も人間。
目の前で常に反抗的になる子どもに
イラッとしてしまうのも当然です。
イライラ期は大切な時期と思えば思うほど、
ジレンマを感じてしまうこともあるでしょう。
自分の状態を整えること。
子育てに忙しい日々ですが、
ほんの少しの時間でもいい、
自分の状態を整えるための投資してみてください。
子どもが寝た後の15分だけ、読書をする。
いつもより値段の高いお茶を買ってみる。
土曜日の夜は自分が食べたいメニューにする。
「自分を幸せにする」ことで
心の状態が整い、
きっと子どもへの対応にも余裕が出てくるはずです。
一人で頑張りすぎずに、
持続可能なスタイルを見つけてみてくださいね。