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親子で幸せな小学校受験は実現するのか

親子で幸せな小学校受験は実現するのか

首都圏など一部の地域では、小学校受験者数が増加の傾向にあるようです。

フルタイムで仕事をしながらのチャレンジも当たり前の時代、
いわゆる「お受験教室」が並ぶ地域には、土日も関係なく、
紺色を基調とした装いに身を包んだ親子の姿が行き交います。

お子様のためを思って、お休み返上で頑張っていらっしゃるのでしょう。
ご自分の生活には相当な負担がかかっているはずです。

発達段階から捉える遊びとは、少し異なるトレーニングが要されるのが受験の世界です。

「果たしてこれでいいのだろうか」と、常に迷いと隣合わせの日々が待ち受けています。
このように、小学校受験には親の負担がつきまといます。

それでも、幼少期という大切な時期を投じる挑戦ならば、
親子で幸せを感じる受験に向かっていきたいものです。

果たして親子ともども「幸せ」を感じる小学校受験は実現するのでしょうか。

なぜ、小学校受験をするのか

なぜ、経済的にも精神的にも負担が増える小学校受験が、今人気となっているのでしょう。
「その後の大変な受験を回避するため」といった考え方は、今は減少傾向にあるように思います。

それ以上に、「環境としての学校」を吟味した結果、
小学校受験という選択に至ったというケースが増えたように感じます。

コロナ禍に、公立と私立の違いが明示化されたことで、私立志向が高まったのかもしれません。

働きながら社会の変化を実感する母親が増えたことも、
小学校の選択肢を増やした要因かもしれません。

いずれにせよ、小学校受験に挑む背景には、
「子どもの育ちの環境は自分たちで選びたい」という、
主体的な気持ちが後押しとなっていると感じます。

小学校受験に必要な準備

小学校であれ、受験である以上、試験があります。
受験をするなら、当然準備が必要です。

もちろん、「たまたま受けたら偶然入ってしまった!」という事例もあるのでしょうが、
基本的には、ある一定程度のことが求められるのが受験です。

傾向は、学校によって様々ですが、聞かれたことに答えられること、
指示を理解して動けることの他、手先の巧緻性、運動、絵画等、
他児とのかかわり合いの様子等が学校側から見られます。

決して上手にできることがよしとされるわけではありませんが、
やはり試験の準備には、ある程度の時間が必要と、小学校受験の専門家はおっしゃいます。

そして、これらの準備は、本来とても楽しい取り組みであり、
幼少期の成長にも大きく寄与する内容です。

子ども達が「楽しかったね」と、ニコニコしながら家に帰っていくのが、
お受験のあるべき姿なのだと思います。

お受験が苦しい経験になってしまう理由

しかし、全てのお子さんが受験のための準備を楽しめているわけではありません。
なぜかお受験には、「大変そう」というイメージがついてしまいます。

なぜ、お受験は苦しい経験になってしまうのでしょう。

やらねばならないことが沢山あるため、時間的にも経済的にも、
ストレスがかかってしまうのは、大きな理由の一つでしょう。

しかし、そういったこととは無縁の子どもまでもがストレスを感じているとするなら、
そこには他の理由があるのかもしれません。

お受験教室が大嫌いだったAちゃん

Aちゃんは、幼稚園年中クラスが終わりに近づくころ、お受験教室に通いはじめました。
それまでも、ピアノやスイミング、更には知育系のお教室に通い、
どれも楽しく取り組んでいたということです。

特に人前に立つと、いつも以上のパフォーマンスを発揮するようなお子さんで、
親御さんはAちゃんの成長を大いに楽しんでいらっしゃった様子です。

そんな中、Aちゃんのお友達が小学校受験をするという情報が届きます。
「それなら、うちも挑戦してみようかしら」と、お友達より少し遅れて、
Aちゃんの小学校受験準備がスタートしました。

ところがAちゃんは、親御さんの期待通りに動きません。
先生の仰る通りに行動しない、本当はできるはずなのに丁寧に取り組まない、
幼児教室は嫌いだとまで言い出します。

回を重ねるごとに、お教室での態度は更に悪化、
きちんと座ることすら放棄するようになってしまいました。

お母様の焦りは相当なもの、お教室の帰り道はいつもバトルになってしまいます。

「なぜやらないの」
「どうしてできないの」
「みんなやっているでしょう」

と怒りをぶちまけてしまいます。

一度出てしまった言葉は、留まることを知りません。

「できないのはあなただけよ」
「そんな子、お母さんは嫌いよ」と、

もはやコントロール不能です。

Aちゃんは、きっとますますお教室を嫌いになったことでしょう。

その後、たまたまお父様の仕事の関係で、Aちゃんご家族は引っ越しをすることになり、
わずかの期間でAちゃんの小学校受験チャレンジは終わりました。

なぜAちゃんはここまで幼児教室が嫌いだったのでしょう。

何が他の習い事と違っていたのでしょう。

本当の理由は誰にもわかりません。
しかし、Aちゃんが嫌いだったのは、お教室で学ぶ内容ではなく、
そこにいた「人の反応」だったのではないかと推測できます。

行き帰りを共にする母親の反応から、
今までにはなかった違和感を感じ取ったのかもしれません。

お教室の先生と母親のやり取りを見て、否定されている気分になったのかもしれません。
子どもは敏感です。

受験という競争が始まり、合格という目的ができると、
人間誰しも焦り感を感じるものです。

そして、親の心もちは、子どもにダイレクトに伝わっていくのです。

小学校受験の全体像も把握しないまま、真なる目的も持たぬまま、
競争だけを始めてしまったお母様の焦り感が、
Aちゃんの抵抗を生み出してしまったのかもしれません。

親の心もちで変わるお受験という経験の価値

小学校受験は親の受験とも言われるほど、親の関与が必要です。

では、どう関与すればいいのか。

「子どもにどう関わるか」以前に、自分自身を整えておくことが重要と感じます。

親の心に余裕を持つこと、そしてなぜ受験をするのかという理由を明確にすることです。

子どもは親を見ています。
親が大きな懐で子どもの受験を捉えていれば、
子どもにとって、小学校受験という経験は、とても価値ある経験になるはずです。

受験の準備を通して、多様な知識を身に着け、多様な経験を積むことができます。

学びを深めてつなげて行くこともできるでしょう。
ただし、そこには自分を温かく見守ってくれる笑顔が必要です。

もちろん、願った人全てが合格できる受験ではありません。
やきもきしながら子どもを見守る日常には、大きなストレスが伴います。
だからこそ、「なぜ受験をさせたいのか」を常にご自分に問いかけていただきたいのです。

なぜ受験をするのか」、その理由が言語化されていれば、
「できない我が子」から「頑張る経験をしている我が子」と、子どもの見方が変わります。

子どもの行動一つひとつに一喜一憂しなくなるはずです。

受験に向かうこの経験こそが、
子どもの育ちにポジティブな影響を与えていると思うことができれば、
「今」の成果以上に、3ヶ月後の様子が楽しみになるはずです。

受験のための準備は、決して無駄な準備ではありません。
合格のためだけに余計なことをしているわけでもありません。
すべてはどのように取り組むか。

受験をすると決めたなら、合格から逆算した「すべきこと」のみに振り回されることなく、
是非とも受験の準備期間にこそ意味があることを、再認識していただきたいと思います。

親の心に余裕があれば、きっと親子で幸せな受験に向かうことができるでしょう。

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